はぎ妻です

ついこの前まで桜が満開だったのに
いつの間にか神戸の今朝の桜はこんな風に葉桜になっていました。

私は桜の季節が好きです。

私に限ったことではなく、日本で生まれ育った人なら誰でも桜が大好きでしょう。

私は今までこの桜の咲く季節に3回ほど
海外で生活していたことがあるのです。
いつもは「日本」ということを全く意識して生活していなかったのですけど、
桜の季節に日本の桜が見られないとなると
本当に切なくて寂しくて日本が恋しい気持ちになったことを憶えています。

今年も咲いてくれてありがとう!桜さん!

先日まで桜が咲いている間、私は何回もそう桜に話しかけました。

桜は花が咲いているほんの1、2週間の間だけみんなに注目されます。
花が咲いている間はみんなに「綺麗だね」と言われ、桜の周りには昼夜問わず大勢の人が集まってきます。

でも花が散り葉っぱだけの木になってしまうと、
木の周りには人はいなくて毛虫やセミしか見当たらなくなります。
花が散ると人はその木があんなに綺麗な花を咲かせた桜であったことすら忘れてしまうようですね。

人に忘れられても桜は桜なのに…。
やがて桜は葉も散ってしまい木は寂しい枝だけになって
辛く寒い冬を過ごします。
そこには毛虫すら見当たらず幹と枝だけの寂しい姿になって。

それでもまた春になったら綺麗な花を咲かせ、また桜は日本中を魅了させてしまうのです。

「私こと忘れていたくせに…」
って、もしも私が桜だったら人間に文句を言いそうです。
もしかしたらいじわるして咲いてあげないかもしれません。

なのに桜は何の文句も言わずに、ちゃんと春にみんなを喜ばす美しい花を見せてくれます。
まるで花が咲きみんなが注目する季節だけのために、1年のうちの11ヶ月とちょっとの間を屈辱と苦労に耐えているかのようにも見えます。

薄情な私達にも毎年忘れもせず、怒りもせず、
綺麗な花を見せてくれてありがとう、桜さん。
来年もよろしくお願いいたします!