昨日はひと粒の真珠の年次総会でした。

NPOも法人なんで、一般の会社と同じく年一回の総会を開催し
その結果を県に報告しなければいけません。

で、まあ総会の方は滞りなく終了し、その後は真珠会館2階のテラスでパーティ、
ちゅうのんが例年通りのパターンです。

パーティと言っても缶ビールにおにぎり、おつまみでワイワイやる、
というだけなんですけど、これがなかなか楽しいんです。

今年は御歳77歳になられるNさんのお話が大変面白かった!

「真珠を扱い出して5年経った時、自分は一人前やと思ったんです。
でも10年経って、5年前の自分は何と未熟やった、と分かりました。
それが50年経って、今でも5年前の自分は未熟やったと思います。」

いやあ、深い!!50年アコヤ真珠を扱い続けてる人が今の自分をまだ発展途上とおっしゃる、
もう、自分が恥ずかしくなりました

もひとつ、Nさんのお話。

アコヤ真珠には「当年物」「越物」があります。
「当年物」とは春先に挿核した珠をその冬に取り出したもの、
「越物」とはそれ以上、海中で養殖した珠のことです。

当然越物のほうが、真珠層の巻きが厚くなりエエんですが、
アコヤが斃死する確率が格段に高くなるため、コストが合わないんです。
だから現在、ほとんどが当年物です。

余談ですが「越物」を売りにしたジュエリー販売業者がいるようですが、
マユツバです

でね、Nさんによると、昔は3年越のものもあったそうなんです。
3年も養殖すると、当然巻き厚です。
そして真円の珠は減り、変形珠が多くなります。

でもその珠が、またキレイなんですって。

30年以上前、ご自分の会社に勤めていた女性が結婚することになり、
Nさんはご自分で選んだ珠をネックレスにして、プレゼントされたそうです。

最近、その女性に会われた折、そのネックレスを見たんだけど、
ちょっとクリームがかっていたけど、充分キレイやった。
自分の目は正しかった。と、おっしゃってました。

真珠層は有機物なんで、どうしたって経年変化するもんやけど
しっかりした真珠層を持ってたら、その美しさの変化が少ないんやなあ、と改めて思いましたです。

Nさんには、大切なことを改めて確認させて頂きましたです、はい