「アコヤ真珠って、ピンク色が高いんでしょ?」
という質問をよく受けます。

アコヤの色というのは実体色干渉色に分かれます。

実体色というのは、正にそのものの色で
干渉色とは光が真珠層に当たって、ちょうどシャボン玉みたいに輝く色のことを謂います。

さて、アコヤ真珠は99%加工処理され、調色(着色)されています。
アコヤをより美しく見せるための調色なんですが
この色が加工会社によって異なります。

ピンクが好きな会社もあれば、白が強い会社もあるし、
そやから冒頭の質問に対しては、取りあえず「ちゃいますねん。」
と答えます。

そやけどもちょっと話はややこしいんですが
干渉色でピンクが出るのんは、良い真珠なんです。

真珠層の巻きが薄く、テリが悪いと、干渉色は生まれてきません。

何かの本の中で、大月真珠の社長は「ブルーピンクが最高のアコヤ」と書いてはりました。

ブルーピンクの実体色なんてありえませんでしょ。
つまりこれは干渉色のことなんですねえ。

日本刀のように深沈とした佇まい
その中に仄かにやさしい赤みがある、
これぞジャパニーズアコヤの醍醐味、素晴らしさなんやと思います。

そしたらこの干渉色はどうして出来るのん?というと
これは金属イオンが影響してる、という説があります。

日本は火山国です。
それゆえ様々な金属イオンが大地に含まれている。
それが地中を伝って海に流れ込み、アコヤの真珠層に影響してるんだ、と。

果たして正確なところは解りませんが、これってロマン溢れる話でしょ?

日本だけが産み出すことのできる美、アコヤ真珠はそれを持ってるんですねえ。